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「くまのプーさん」誕生の裏に隠された父と子の物語「Goodbye Christpher Robin」あらすじ、ココ見てポイント、感想、ネタバレを含む



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Goodbye Christopher Robin

 

引用:https://twitter.com/goodbyecrobin

公開年:2017年  制作国:イギリス
上映時間:107分
監督:サイモン・カーティス
キャスト:ドーナル・グリーソン、マーゴット・ロビー、ケリー・マクドナルド、アレックス・ロウザー、ウィル・ティルストン

 


 

Goodbye Christfer Robinは、世界中で愛される児童小説「くまのプーさん」を生み出した小説家「A・A・ミルン」と息子「クリストファー・ロビン」との関係に中心に描かれている作品です。

 

最近では、「スターウォーズ」で将軍を演じたと思ったら、可愛いうさぎにボコられていたドーナル・グリーソンと「スーサイド・スクワッド」でハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビンが夫婦役として共演しています。

そういえば「アバウト・タイム」でも共演していたのも懐かしいですね。

 

もうすぐユアン・マクレガーが演じる「クリストファー・ロビン」も公開されますね。
ユアン・マクレガーの方が未来の物語を、、こちらのGoodbye Christfer Robinではプーさんの誕生秘話や過去の物語を描かれているのでこちらを見てから、「クリストファー・ロビン」を見ても面白いのかも。

※ネタバレも含むので注意してください。

 

あらすじ

 

引用:https://theriver.jp

 

1941年、ミルン夫妻の元に悲痛な内容の電報が届いた。その詳細が明かされる前に、物語は過去へと遡る。

1916年、徴兵されたミルンはソンムの戦いに従軍していた。ソンムでは両軍合わせて100万人以上が戦死したが、ミルンは何とか生きて帰還することができた。帰国したミルンは妻のダフネと生活を立て直そうとしたが、空爆の音が聞こえるたびに、戦場での経験がフラッシュバックしてミルンを苦しめるのだった。そんな中、ダフネが妊娠したことが判明する。ダフネは女の子を望んでいたが、生まれてきたのは男の子であった。2人は息子にビリー・ムーンと名付け、子守としてオリーヴを雇った。ビリーはオリーヴのことをノウと呼んで懐くのだった。

ミルンは文筆業に復帰しようとしていたが、反戦を訴える論考を思うように書き進めることができずに苦悩していた。気分転換もかねて、ミルンは田舎町に引っ越すことにしたが、それに不満を抱いたダフネはロンドンの実家に帰ってしまった。ノウが子守以外の仕事をしている間、ミルンがビリーーの面倒を見ることになった。ミルンはそれを億劫に思っていたが、息子と森で散歩しているうちに、児童向け小説のアイデアを思いつくという僥倖を得た。

ミルンはイラストレーターの知人(アーネスト)と一緒に小説の執筆に取りかかった。そうして完成したのが『クマのプーさん』である。その後、ミルンはダフネと仲直りすることができた。『クマのプーさん』はミルンが想定していた以上の人気を博し、ミルン家の家計は一気に潤った。しかし、この成功が原因で親子関係が悪化することになった。自分が小説の中に登場していると知ったビリーが不快感を募らせていたのである。恋人ができたノウは子守役を辞すことになったが、その際、ミルンとダフネに「ビリーのことを考えてあげていますか」と苦言を呈した。反省したミルンはプーさんシリーズの打ち切りを決めたが、時すでに遅かった。

引用:wikipedia

 

ここ見てポイント

 

「くまのプーさん」と戦争の後遺症

 

引用:http://collider.com

 

「戦争を終わらせる」ために従軍したミルンは無事に生き残り帰還できたものの、その後、事があるごとに戦場でみた光景がフラッシュバックして、ミルンはその事に悩まされる事になります。

例えば、

風船の割れる音を聞いて、ミルンは爆破音を思い出してしまいます。

ハチの羽音を聞いて、戦場で聞いた戦闘機の飛行音を思い出しています。

勢いよく抱きついて来たビリーに、戦争中に襲いかかって来た敵兵を思い出してします。

 

ディズニーの「くまのプーさん」をアニメを見たことがある人なら、なんとなく気づくかもしれないですが、ミルンの戦争の後遺症と「くまのプーさん」がリンクしているんですよね。

ハチミツが大好きなプーさんの物語には、蜂と切っても切りきれない関係だし、プーさんの友達のティガーはいつもプーさんにいつも勢いよく抱きついて来ます。
元々はビリーへのベットタイムストーリーのような「くまのプーさん」でしたが、ミルンの戦争の経験を悲しみや苦しみではなく、子供に聞かせる優しい世界に登場させる事で反戦であったり、同じような傷を抱えている人へのメッセージを送っていたのかもしれない。

 

子供がお父さんを育てる。

 

引用:https://www.rte.ie

 

映画の序盤、父ミルンも妻のダフネも子守のノウに子供の面倒をほとんど任せっきりで、、というか、ダフネに限っては「私は女の子が欲しかった。」と言い出す始末。
挙げ句の果てには、戦争の後遺症に悩まされてばかりで作家に戻ったものの何も書けないミルンに「お前は作家だろ?何も書いてないやんけ!いつまで馬鹿馬鹿しい事に悩まされているんだ?もう出て行く!」って愛想を尽かして出て行ってしまいます。
そんなこともあって、より一層気が立ってしまうミルンに、ノウも「私はもうこの家にはいれない」と出て行ってしまいます。

 

残された父と子の2人、、
正直、僕はミルンが嫌な父親になってしまうんじゃないかと少し心配してしまいました。
でも、最初はぎこちないけれど、少しづつビリーに歩み寄っていきます。
ビリーも最初はミルンに対して「お母さんの方が良い。」みたいな事を言っていたけれど、徐々に打ち解けてって、、なんかこのぎこちなく親子の仲を深めていく感じが凄い良かった。
「お父さんって、こんな感じだよなぁ。」みたいな。

そして、子供との交流を通して、今まで悩んでいた後遺症に立ち向かうミルンの姿に泣いてしまった。

 

気難しい人にも愛情深い人にもうさぎにボコられる役になれるのはドナルド・グリーソン流石だなぁ。

 

クリストファー・ロビンの苦悩

 

引用:http://www.vulture.com

 

ミルンとダフネの息子、ビリー・ムーンは、「くまのプーさん」の物語の中で「クリストファー・ロビン」と名前を変えて、登場してきます。
そして、ミルンが「くまのプーさん」を執筆することで、瞬く間に世界中に愛される物語になりました。

 

そして、ビリーはマスコミからは「世界一幸せな子供」と祭り上げられ、ビリーはビリーではなく、クリストファーロビンとして追いかけ回され、一躍有名人になり、ビリーとしての生活を失いました。

 

ビリーにとっては自分と家族のものだけでよかったのに、どんどん手から離れて行くのは辛かっただろな。

 

物語の中で

「プーは僕たちだけのお話だったのに、それで幸せだったのに。一緒に遊んで欲しかっただけなのに。」

と言うビリーのセリフが切ない。

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まとめ

 

感動系や悲しい映画を、家族と一緒に見るときはいつもグッとこらえるんだけど、この映画を見ているときはこらえきれず涙を流してしまいました。

平和の願いを込めて書いた「くまのプーさん」に息子のビリーが苦しめられるのはせつない。

この映画を見た後に、プーさんを見たら、あのほのぼのとした世界の裏にミルンやビリーの苦悩がチラついて泣いてしまうかも。

 

 

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